“ぐんらん”の漢字の書き方と例文
語句割合
群巒100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこからはるかに見渡すと、ばくとした雲の海に加賀の白山はくさん群巒ぐんらんをぬいて望まれる。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山道を登りていたゞきに至りし時、我は早く地平線上一帶の銀色を認め得たり。是れハドリア海なり。脚下に大波の層疊せるを見るは、群巒ぐんらんの起伏せるなり。既にして碧波の上に、檣竿しやうかんの林立せるを辨ず。
あれ程綺麗でそして雄勁ゆうけいな山の膚や輪廓を見たことがない。野辺山原から雪の晴れた朝、眉を圧して聳え立つ八ヶ岳の群巒ぐんらんを額越しに見上げて、其瑰麗かいれいな姿に満足しない者があるだろうか。
冬の山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)