“ぐとく”の漢字の書き方と例文
語句割合
愚禿100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨夜ふと真如しんにょの月を仰ぎながら、親鸞しんらんという名もよいと思うたゆえ、その二つをあわせ、愚禿ぐとく親鸞とあらためた。——愚禿親鸞、なんとふさわしかろうが
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ上人しょうにんが在世の時自ら愚禿ぐとくと称しこの二字に重きを置かれたという話から、余の知る所を以て推すと、愚禿の二字はく上人の為人ひととなりを表すと共に、真宗の教義を標榜し
愚禿親鸞 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
親鸞は自己を愚禿ぐとくと号した。「すでに僧にあらず俗にあらず、このゆへに禿の字をもて姓とす」
親鸞 (新字新仮名) / 三木清(著)
そして、いっそうまことの念仏を——凡夫直入の手びきしようと存ずる。——名も今日よりは、愚禿ぐとくとかえる。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わしはまた、明日あすから、次の新しい荒地こうちを耕やそう。仏の御光みひかりのとどかぬ所を、またその法悦を知らぬ衆生を導くのが、この愚禿ぐとくにふさわしいお勤めでもある」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)