“くろふね”の漢字の書き方と例文
語句割合
黒船100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いはゆる黒船くろふねの砲声や黒煙は、手槍や火縄銃を持つ沿岸警備の武士達を驚駭きやうがいさせた。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
犬をいた甲比丹カピタンや、日傘をさしかけた黒ん坊の子供と、忘却の眠に沈んでいても、新たに水平へ現れた、我々の黒船くろふね石火矢いしびやの音は、必ず古めかしい君等の夢を破る時があるに違いない。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
榧寺というのは俗称で、本当は正覚寺といって黒船くろふね町にあり、境内に榧の巨木があるところからそう呼ばれている、——三樹八郎は医者を頼んだその足で、宙を飛ぶように正覚寺へ駆けつけた。
武道宵節句 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)