“きょそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
去喪50.0%
虚相50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とすれば、彼の胸に、魔がいたのは、まさに安土退去の後だ。そのときの衝動こそ、彼の一代の修養も理性も微塵みじんとなって去喪きょそうしていたものにちがいない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
城兵はうろたえるというよりは、むしろあきれて、人心地もなく、顔の血も去喪きょそうしてただふるえていた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家康をして、虚相きょそうの“総攻撃”に心を向けさせ、そのまに、間道を下って、一挙、徳川の本国岡崎の手薄をつく作戦だった。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
豊鑑ほうかん」の著者が、その点、一言でこの問題を尽しているのは、世の虚相きょそうに迷わされない評といえる。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)