“からたに”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カラタニ
語句割合
涸谷33.3%
唐谷33.3%
空谷33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それほど喉が乾いて来た、小さな獣の足跡が、涸谷からたにの方から、尾根の方へ、雨垂れのように印している、嘉代吉は羚羊かもしかの足跡だと言って、穂高岳も
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
雪は中垂るみの形で、岩壁をグイと刳ぐり、涸谷からたにに向いて、扇面のように裾をひろげている、その末はミヤマナナカマドの緑木が、まだらに黒い岩の上に乗しかかって、夕暮の谷の空気に
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
飛騨の唐谷からたにの奥に、谷にのぞんだ大きな栃の木があって、満開のころになると幾千とも数えきれない淡紅色の花をつけ、それに朝日の光がさしかかると
生霊 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
空谷からたにを過ぎて、山かせぎなどする人の休場である山の鼻で一休ひとやすみする。桂、ぶなの大木が多い。
黒部川を遡る (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)