“かむゐこたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
神威古潭75.0%
神居古潭25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて着いた停車場は神威古潭かむゐこたん駅と云ふ、音に高き奇勝は之かと思つて窓を明けた。「温泉へ五町、砂金採取所へ八町」と札が目についた。左の方、崖下を流るゝ石狩川の上流は雪に隠れて居る。
雪中行:小樽より釧路まで (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
十時、汽車は隧道とんねるを出て、川を見下ろす高い崖上の停車場にとまつた。神居古潭かむゐこたんである。急に思立つて、手荷物諸共あわてゝ汽車を下りた。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
神居古潭かむゐこたんの停車場から乘車。金襴の袈裟、紫衣しえ、旭川へ行く日蓮宗の人達で車室は一ぱいである。旭川で乘換へ、名寄なよろに向ふ。旭川からは生路せいろである。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
山下道を川に沿うてさかのぼること四五丁餘、細い煙突から白い煙を立てゝ居る木羽葺こつぱぶきのきたない家に來た。神居古潭かむゐこたんの鑛泉宿である。取りあへず裏二階の無縁疊へりなしだゝみの一室に導かれた。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)