“かみぜに”の漢字の書き方と例文
語句割合
紙銭100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、酒を位牌いはいにそそぎ、また冥土めいど供養の紙銭かみぜにをつかんでべ終ると、彼は声を放っておいおいと泣きだした。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二本の朱蝋燭しゅろうそくをあかあかととぼさせたり、また、紙銭かみぜにや花をかざり、その間には香煙こうえん縷々るるいて、およそ兄の武大が生前好きだった種々くさぐさな供物は、なにくれとなく
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は、金蓮を引きずッて来て、祭壇の前の菅莚すがむしろの前にぬかずかせ、自身は手を伸ばして、香炉こうろに香をべた。そしてまた、まつりの紙銭かみぜにへも火をつけたので、女は、せつなに、何か直感したらしい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)