“かぶらな”の漢字の書き方と例文
語句割合
蕪菜100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女の心は山のように蕪菜かぶらなを積み重ねた流しもとの方へ行った。青々と洗われた新しい蕪菜が見えて来た。
ある女の生涯 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
膳の上を見わたすに、かゆと汁と芋と鮭の酪乾少しと。温き飯の外は粥を喰ふが例なり。汁は「すまし」にて椎茸しいたけ蕪菜かぶらなの上に卵を一つ落しあり。菜は好きなれどこの種の卵は好まず。
明治卅三年十月十五日記事 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
島根県の邑智おうち郡などでいうクキタチも、必ずしも薹に立った菜だけではなく、三月頃麻じりの畠に残っている蕪菜かぶらなを抜いて漬けておくもののことであり、もとは田植の頃の食物となっていた。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)