“おでらまさもと”の漢字の書き方と例文
語句割合
小寺政職100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「これにおるは、播州ばんしゅう小寺政職おでらまさもとが家老、黒田職隆もとたかが子にあたる官兵衛孝高よしたかである。——そちはまだ初めてであろう。ごあいさつせい」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
朝の微光がさすと、彼はさっそく思い出してひらいてみた。それは播磨御著ごちゃく小寺政職おでらまさもとから荒木村重へ宛てた書面である。文意をれば——
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
城主の小寺政職おでらまさもとは、並居る一同の上から、ついに長嘆ともいえる語気を以て、こう一先ずいいわたしたところであった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
官兵衛孝高は、あの次の日、父宗円そうえんの主筋にあたる御著ごちゃくの城主小寺政職おでらまさもとのところへ急ぎ、やがて政職に目通りしていた。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——御着ごちゃく小寺政職おでらまさもとも、摂津の荒木村重に誘われて、ともに寝返りを約し、毛利方へ向って、援軍を要請ようせいした形跡けいせきがあります。十中の八、九まで、この儀は確実と思われます」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小寺政職おでらまさもともつよく叱った。で、憤然ふんぜんたるまま、末席の五、六名が唇をかんで、座に直ったのを見とどけると、官兵衛は初めて胸を正した。語気声色、常と変らない彼にかえっていった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)