“おおわずら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大患83.3%
大煩16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広岡学士は荒町裏の家で三月あまりも大患おおわずらいをした。誰が見ても助かるまいと言った学士が危く一命を取留めた頃には、今度は正木大尉が倒れた。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それから大分たって、私は一生に一度の大患おおわずらいをした。健康保険もない時代であるし、六十円の月給では、病院のベッドに寝ていても、全く生きた空はなかった。
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
八七 人の名は忘れたれど、遠野の町の豪家にて、主人大煩おおわずらいして命の境に臨みしころ、ある日ふと菩提寺ぼだいじに訪い来たれり。和尚おしょう鄭重ていちょうにあしらい茶などすすめたり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)