“うよきょくせつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紆余曲折68.8%
迂余曲折31.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かなり人情の紆余曲折うよきょくせつにも慣れているから、距離と、歩数と、時間との翻弄ほんろうにも、かなりの忍耐を以て、ようやくめざすところの森蔭に来た時分には
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
後に来る者はさいわいな環境を受ける。ラスキンがここに到達するのに幾多の紆余曲折うよきょくせつを経たのに対して、モリスは躊躇なく簡明に先覚者の道を継いで進んだ。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
けれども、そこで降りてみて、いいようだったら、そこで一泊して、それから多少、迂余曲折うよきょくせつして、上諏訪のあの宿へ行こう、という、きざな、あさはかな気取りである。含羞がんしゅうでもあった。
八十八夜 (新字新仮名) / 太宰治(著)
ことにただいま牧君の紹介で漱石君の演説は迂余曲折うよきょくせつの妙があるとか何とかいう広告めいた賛辞をちょうだいした後に出て同君の吹聴通ふいちょうどおりをやろうとするとあたかも迂余曲折の妙を極めるための芸当を
現代日本の開化 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)