“うばぐち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
姥口50.0%
右左口25.0%
左右口25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
炉のまえにる彼のすがたは、そこに懸けられてある姥口うばぐち霰釜あられがまとともに破綻はたんなくひたと坐っていた。話しぶりにも幾ぶん亭主という心もちが加わって、丁寧なうちになお親しみをも示している。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
初鹿野はじかので汽車を下りて、駅前のあわれな宿屋に二晩泊ったが、折あしく雨が続くのでそこを去った。そしてその夕、甲府を経て右左口うばぐちにゆく途中で、乱雲の間から北岳の一角を見て胸の透くのを覚えた。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
左右口うばぐち、心経寺、中岡、滝川、禄岱、寺尾、白井河原、点々と部落が立っていた。彼はもちろん避けて通った。しかし恐らく部落の人達は、彼の姿を見ただろう。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)