右左口うばぐち)” の例文
初鹿野はじかので汽車を下りて、駅前のあわれな宿屋に二晩泊ったが、折あしく雨が続くのでそこを去った。そしてその夕、甲府を経て右左口うばぐちにゆく途中で、乱雲の間から北岳の一角を見て胸の透くのを覚えた。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)