“いんろう”の漢字の書き方と例文
語句割合
印籠100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
両国の旅籠屋はたごやに戻ってから、三人は二階で𧘕𧘔かみしもをぬいだり、腰につけた印籠いんろうを床の間に預けたりして、互いにその日のことを語り合った。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
せめてあおいの紋のついた印籠いんろうの一つも盗み出して、仲間の奴等に威張ってはやれたのに——ほんとうに、憎らしい奴ッたらありゃあしない。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
それからまた胴乱どうらんと云ってきりの木をり抜いて印籠いんろう形にした煙草入れを竹の煙管筒にぶら下げたのを腰に差すことが学生間に流行はやっていて
喫煙四十年 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)