“いんうん”の漢字の書き方と例文
語句割合
氤氳100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
抜けでんとして逡巡ためらい、逡巡いては抜け出でんとし、ては魂と云う個体を、もぎどうにたもちかねて、氤氳いんうんたる瞑氛めいふんが散るともなしに四肢五体に纏綿てんめんして、依々いいたり恋々れんれんたる心持ちである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
若し私が此の胸中の氤氳いんうんを言葉によって吐き出す事をしなかったら、私の彫刻が此の表現をひきうけねばならない。勢い、私の彫刻は多分に文学的になり、何かを物語らなければならなくなる。
自分と詩との関係 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
五色氤氳いんうん、といへる、金柯初めて繞繚、玉葉漸く氤氳、といへる、還つて九霄に入りて沆瀣かうがいを成し、夕嵐生ずる処鶴松に帰る、といへる詩の句などによりて見れば
雲のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)