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『椰子の樹』
ふりがな文庫
『
椰子の樹
(
やしのき
)
』
われらが故里の國の樹木は、すべて人間のやうに直立してゐて、しかも不動である。其根を土に突込んで、腕を廣げたままでゐる。ここはさうでない。靈木榕樹は單獨に聳えたつのではなく、多くの絲を吊下げて、地の胸を撫探し、宛も自ら築きたつ殿堂のやうだ。し …
著者
ポール・クローデル
翻訳者
上田敏
ジャンル
文学 > フランス文学 > 詩
初出
「芸文 四ノ八」1913(大正2)年8月
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約2分(500文字/分)
朗読目安時間
約4分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
支
(
わか
)
榕樹
(
あかのき
)
搖動
(
ゆれうご
)
復
(
また
)
眼
(
まなこ
)
錫崙
(
セイラン
)
弓手
(
ゆんで
)
撫探
(
なでさが
)
時風
(
じふう
)
章
(
しるし
)
翳
(
かざ
)
芒果
(
マング
)
項垂
(
うなだ
)