俳句は老人文学ではないはいくはろうじんぶんがくではない
萩原朔太郎君がいつか「詩に別れた室生君へ」と題した僕に宛てた感想文のなかに、特に俳句が老年者の文学であつて恰も若い溌溂とした文学作品でないことを述べてあつたが、僕はこれを萩原君に答へずに置いたのは、この問題を釈くことが可成りに面倒であり簡単 …