『峠』
その時、太郎さんは七つ、妹の千代子さんは五つでありました。太郎さんはお父さんに背負はれ、千代子さんはお母さんに背負はれてゐました。 春三月とはいへ、峠の道は、まだきつい寒さでした。夜あけ前の四時ごろ、空にはお星さまが、きら/\と氷のやうにか …
著者 | 土田耕平 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「童話」コドモ社、1924(大正13)年4月 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約7分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約11分(300文字/分) |
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