鴎外・芥川・菊池の歴史小説おうがい・あくたがわ・きくちのれきししょうせつ
森鴎外の「歴史もの」は、大正元年十月の中央公論に「興津彌五右衛門の遺書」が載せられたのが第一作であった。そして、斎藤茂吉氏の解説によると、この一作のかかれた動機は、その年九月十三日明治大帝の御大葬にあたって乃木大将夫妻の殉死があった。夜半青 …