挿絵と闘った話さしえとたたかったはなし
「犬神博士」は私が何等の自信もないままに、突然福日社から頼まれたものです。むろん一度ならず、お断りしかけましたし、福日社も私の危虞を察して「それじゃ止そうか」と云われたものですが、旧知の青柳君がどこかで「挿絵は生れて初めてだが、夢野君のもの …