“鳳凰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうおう74.5%
ほうわう20.0%
おおとり3.6%
ホウオウ1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心着けば、正面神棚の下には、我が姿、昨夜ゆうべふんした、劇中女主人公ヒロインの王妃なる、玉の鳳凰ほうおうのごときが掲げてあった。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
石邑せきゆう県の田舎へ鳳凰ほうおうが舞い降りたそうです。改元の年に、大吉瑞だいきちずいだと騒いで、県民の代表がお祝いにきました」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかるにまた、献身、謙譲、義侠のふうをてらい、鳳凰ほうおう、極楽鳥の秀抜、華麗を装わむとするの情、この市に住むものたちより激しきはないのである。
麒麟きりんの走獣に於ける、鳳凰ほうおうの飛鳥に於ける、泰山たいざん丘垤きゅうてつに於ける、河海かかい行潦こうろうに於けるは類なり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「それにしても茫然ぼんやりここにいては、いつまた危険に逢うかもしれぬ、ともかく鳳凰ほうおうの間へ帰ることにしよう。芳江殿どうじゃな歩けるかな?」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
鳳凰ほうわうつばさにはとりのとさかが、さつあせばむと、彼方あつち此方こつちさま團扇うちはかぜ
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかもその食器がことごとく、べた一面に青い蓮華れんげや金の鳳凰ほうわうを描き立てた、立派な皿小鉢ばかりであつた。
南京の基督 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その形は多少怪異なものですが、水盤の眞ん中に立つたのは、正しく鳳凰ほうわうの飛躍的な姿です。
それから最後の芸にとりかゝつて、まづりゆうの姿を吹き上げ、次に鳳凰ほうわうの姿を吹き上げました。竜と鳳凰とがもつれ合ひながら空高く飛び去るのを、あたりの人たちは息をこらしてながめました。
シャボン玉 (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
鳳凰ほうわうでも丹頂の鶴でもなくてそこらの畑にゐるただの烏なのが嬉しい。
府中のけやき (新字旧仮名) / 中勘助(著)
おんかずらに高々と、飛ぶ鳳凰おおとり、九ツの龍、七いろの珠などちりばめた金冠を載せ、天然無双の眉目みめのおんほほ笑みを、まばゆいばかりに、こぼしておられる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして怒れる鳳凰おおとりのごとく、独龍岡どくりゅうこうへむかって馳け出した。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鳳凰おおとりは、千里をけても
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼の華やかな紫の狩衣かりぎぬ紅錦こうきん陣半被じんはっぴえいに飾られたかんむりといえど、蒼白なその憂いにみちたおもてには、すべて、悲調を強めるものでしかなく、珠を失った龍か、瑞雲ずいうんを奪われて荒地こうちに怒る鳳凰おおとりにも似て、焦躁しょうそう、狼狽、哀れといっても言い足りない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)