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虚
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うそ
ふりがな文庫
“
虚
(
うそ
)” の例文
終
(
しまひ
)
には、自分で自分を疑つて、あるひは聞いたと思つたのが夢ででもあつたか、と其音の
実
(
ほんと
)
か
虚
(
うそ
)
かすらも判断が着かなくなる。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
云ふ女なり
何時
(
いつ
)
己
(
おれ
)
が手前に百兩などと云ふ大金を
預
(
あづけ
)
しやコレ
宜加減
(
いゝかげん
)
に
虚
(
うそ
)
を
吐
(
つけ
)
と恐ろしき眼色にて
白眼
(
にらみ
)
付けるを大岡殿見られコレ/\久兵衞當所を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
仮令
(
たとい
)
お手紙を上げたとて、
虚
(
うそ
)
が
信
(
まこと
)
になりもせず、涙をどれ程
注
(
そそ
)
いでも死んだものが生き戻りはいたしますまい。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
其の頃は鉄砲が
流行
(
はや
)
らんから矢戦であったが、
此方
(
こちら
)
は遂に矢種が尽きたゆえ矢切村と申す、其の時に鴻の鳥が浅瀬を渡ったという、これは
虚
(
うそ
)
か
実
(
ほんと
)
か分らんが
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
虚
(
うそ
)
言うて」と伯母は口開いてカラ/\と打ち笑ひ「
私
(
わし
)
がお前のお
媽
(
かみ
)
さんを忘れて
可
(
い
)
いものかの」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
此
(
この
)
人は
何
(
なん
)
でも十三四の
頃
(
ころ
)
から
読売新聞
(
よみうりしんぶん
)
に
寄書
(
きしよ
)
して
居
(
ゐ
)
たので、
其
(
そ
)
の
文章
(
ぶんしやう
)
を見た目で
此
(
この
)
人を
看
(
み
)
ると、
丸
(
まる
)
で
虚
(
うそ
)
のやうな
想
(
おもひ
)
がしました、
後
(
のち
)
に
巌谷
(
いはや
)
も
此
(
こ
)
の
初対面
(
しよたいめん
)
の時の事を
言出
(
いひだ
)
して
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
私の家の系図は
虚
(
うそ
)
か
真
(
まこと
)
か受け合われませぬが、この河村からまた別れたとありまして、今日大磯と二宮との中間にある「
国府
(
こくふ
)
本郷」、すなわち旧地方庁所在地の氏神が柳田神社というのを見ると
名字の話
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
虚
(
うそ
)
と思えば奥の間へ行て御覧なさい
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
一々申立よ
素直
(
すぐさま
)
に云ば
家
(
うち
)
へ歸して
遣
(
や
)
る
又
(
また
)
虚
(
うそ
)
を云ば家へも歸さず
宿入
(
やどいり
)
にも
遣
(
やら
)
ぬぞよ三吉其方は番頭久兵衞の
供
(
とも
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ほんとに
老女
(
おば
)
さん、
何
(
どう
)
したら篠田様のやうな御親切な御心が
持
(
もて
)
ませうかネ——
私
(
わたし
)
ネ老女さん、男なんてものは、
皆
(
みん
)
な
我儘
(
わがまゝ
)
で、道楽で、
虚
(
うそ
)
つきで、
意気地
(
いくぢ
)
なしのものと思つてたんですよ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
夙
(
かね
)
て学校を
罷
(
や
)
めてから
高利貸
(
アイス
)
を遣つてゐると云ふ話は聞いてゐましたけれど、
極温和
(
ごくおとなし
)
い男で、
高利貸
(
アイス
)
などの出来る気ぢやないのですから、そんな事は
虚
(
うそ
)
だらうと誰も想つてをつたのです。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
悦
(
よろこ
)
び
禮
(
れい
)
もそこ/\
支度
(
したく
)
を
整
(
とゝの
)
へ
其日
(
そのひ
)
出立せしが日光と云は元來
虚
(
うそ
)
なれば夫より
芝邊
(
しばへん
)
へ行て四五日
身
(
み
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「さあ、そこで誰も
虚
(
うそ
)
と想ふのです」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
虚
常用漢字
中学
部首:⾌
11画
“虚”を含む語句
空虚
虚言
虚妄
虚空
虚構
虚偽
虚無
虚弱
虚飾
虚空蔵
虚心
太虚
虚誕
虚無的
虚無僧
虚子
虚僞
虚栄
虚舟
大虚
...