“縁前”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんさき83.3%
ゑんまへ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その夜、丑満うしみつの鐘を撞いて、鐘楼しょうろうの高い段から下りると、じじいは、この縁前えんさき打倒ぶったおれた——急病だ。死ぬ苦悩くるしみをしながら、死切れないと云って、もだえる。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
奉行の座の左右には継肩衣つぎかたぎぬをつけた目安方公用人が控え、縁前えんさきのつくばいと申す所には、羽織なしではかま穿いた見習同心が二人控えて居りまして、目安方が呼出すに従って
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
縁前ゑんまへのついそのもりに、朽木くちきついば啄木鳥けらつゝきの、あをげら、あかげらを二ながら、さむいから浴衣ゆかた襲着かさねぎで、朝酒あさざけを。——当時たうじ炎威えんゐ猛勢もうせいにして、九十三度半どはんといふ、真中まなかだんじたが
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)