張上はりあ)” の例文
あいちやんのおどろきや如何いかばかり、白兎しろうさぎが、そのほそ金切聲かなきりごゑ張上はりあげて、『愛子あいこ!』とげましたときの。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
当人の出雲守頼門を目の前に置いて、熊の皮の胴服と半纏の男は、山刀と長脇差を、夕陽の中にギラギラさせ乍ら、獲物をりょうる猟師のように、遠慮もなく張上はりあげるのです。
思切おもいきり大声を張上はりあげて「誰だ!」と大喝だいかつ一声いっせい叫んだ、すると先方さきは、それでさも安心した様に、「先生ですか」というのだ、私はその声を聞いて、「吉田よしだ君かい」というと
怪物屋敷 (新字新仮名) / 柳川春葉(著)
怠惰屋なまけやけつしてあがらない、たゞ一度いちどくさ臥床ねどこなかからけたこゑ張上はりあげて
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
その笑いようは、ホホ、ホ、ホホホウと三きりに声を次第に張上はりあげて行く。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
シヤラ/\と琵琶びはきよくこゑ張上はりあげて
涙にくもこゑ張上はりあげて
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
何時いつでももりなかの一ばんたかのぼつて』とつてはとは、金切聲かなきりごゑ張上はりあげて、『これなら大丈夫だいじやうぶだとおもつてると屹度きつと彼奴あいつちうからぶらりとさがつてる!ソラ、へびだ!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
張上はりあげて喋白しやべつてると
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)