すべて)” の例文
その時の構図は、すべてけろりと忘れたようなあり様だが、藕糸曼陀羅ぐうしまんだらには、結びつけようとはしては居なかったのではないかと思う。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
ふたゝび荊棘けいきよくえだとり香花かうくわ神前しんぜんさしはさみくうず。次にあつま各童わらべども手に木刀をとりみち隊閙たいだうしすべて有婚こんれいして无子こなきをんな木刀をもつ遍身へんしん打之これをうち口に荷花蘭蜜こばらみとなふ。
渠はすべてのものを蔑視したるなるべし、浄海も渠を怖れしめず、政権も渠を懸念せしめず、己れの本心も渠を躊躇ちうちよせしむるところなく、激発暴進
心機妙変を論ず (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「されど両親は其語れる事をさとらず」と云ふのも恐らくは事実に近かつたであらう。けれども我々を動かすのは「其母これらのすべての事を心にめぬ」
続西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
吾兄も年よればかくなり候を思召、とかく御保重ほぢゆう専一に候。必々耳をとめて御きき可被下候。令郎がた次第に御成立推量仕候。すべて令内様令郎二位へ宜奉願上候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
イエスこたえけるは人はパンのみにていくるものにあらずただ神の口よりいづすべてことばるとしるされたり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
たねせいなり。これすべてなり、力なり、光なり、愛なり。
(旧字旧仮名) / アダ・ネグリ(著)
ああああわがすべて官能くわんのうめしひんとして静かに光る。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ふたゝび荊棘けいきよくえだとり香花かうくわ神前しんぜんさしはさみくうず。次にあつま各童わらべども手に木刀をとりみち隊閙たいだうしすべて有婚こんれいして无子こなきをんな木刀をもつ遍身へんしん打之これをうち口に荷花蘭蜜こばらみとなふ。
が、ことごとく所伝通り、すべて慧心僧都以後の物ばかりと思われて、優れた作もありながら、何となく、気品や、風格において高い所が欠けているように感じられる。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
黒いからすにつぶされて種のすべてゆる音。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
大江は 菅原家とともに 朝廷てうてい累世だい/\する儒臣じゆしんなり。しかるに 菅神を崇称あがめたゝへたる事くだんの文の如し。是以こゝをもつてすべて文道にあづかる者此 御神をあがめざらんや、信ぜざらんや。
此時一度、すべて、石城はとり毀たれたのである。ところが、其と時を同じくして、疱瘡もがさがはやり出した。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
大江は 菅原家とともに 朝廷てうてい累世だい/\する儒臣じゆしんなり。しかるに 菅神を崇称あがめたゝへたる事くだんの文の如し。是以こゝをもつてすべて文道にあづかる者此 御神をあがめざらんや、信ぜざらんや。
金戒光明寺の来迎図らいごうずは、唯の山の端を描いたばかりだし、其から後のものは、峰の分れて見えるのは、すべてそこから道が通じて、聖衆が降って来るように描かれている。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
すべて神妙じんめう肉知にくちを以てはかるべからず。
すべて神妙じんめう肉知にくちを以てはかるべからず。