“鴉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
からす97.8%
がらす2.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「権兵衛がたねきゃからすがほじくる……」と子供はくやしがって、馬車のうしろから追いかけながら、はやし立てるのがおきまりだった。
大人の眼と子供の眼 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
「大気は澄みきって、一ばん高い鐘楼しょうろうにとまっているからすくちばしが見えるほどだった。」(『晩花おそばな』第二章。同年)
チェーホフの短篇に就いて (新字新仮名) / 神西清(著)
「なあに、髑髏しゃれこうべでごぜえますよ。——誰か木の上に自分の頭を置いて行ったんで、からすがその肉をみんなくらってしまったんでがす」
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
いまでも世界中せかいちうからすくちなかには、そのとき火傷やけどのあとが真赤まつかのこつてゐるといふ。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
相変らず疑ぐりぶかいからすれが、すっかり葉の落ちた白樺しらかばの高い高いてっぺんに止って、思い出したようにカアカア鳴いていた。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
がらすのような大勢に、取り巻かれて行ったのを見ただけで、しかとは申されませんが、その駕はどうも二つのように思いました」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのままお里に別れて橋を渡り過ぎながらふと見かえると、堤の柳は夜風に白くなびいて、稲荷のやしろの大きい銀杏いちょうのこずえに月夜がらすが啼いていた。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
嘴の黒い、胸の白い、両翼の紫色をした朝鮮がらすであった。
プウルの傍で (新字新仮名) / 中島敦(著)
めくらがらすは枝から枝へ啼いてあるいていつた。
藍色の蟇 (新字旧仮名) / 大手拓次(著)
どこかで月夜がらすのうかれる声。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)