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たうくわ
隋の
文帝の
宮中には、
桃花の
粧あり。
其の
趣相似たるもの
也。
皆色を
衒ひ
寵を
售りて、
君が
意を
傾けんとする
所以、
敢て
歎美すべきにあらずと
雖も、
然れども
其の
志や
可憐也。
袖を
捲いて
面を
拂へば、
遙に
其の
雲の
中に、
韓湘あり。
唯一人、
雪を
冒して
何處よりともなく、やがて
馬前に
來る。
其の
蓑紛々として
桃花を
點じ、
微笑して
一揖す。
叔公其の
後はと。
寒中
雨雪に
歩行て
冷たる人
急に
湯火を
用ふべからず。
己が
人熱の
温ならしむるをまつて用ふべし、
長生の一
術なり。
雪中を
歩する人
陰嚢を
綿にてつゝむ事をす、しかせざれば
陰嚢まづ
凍て
精気尽る也。又
凍死たるを
湯火をもつて
温れば
助る事あれども
武火熱湯を
用ふべからず。
(
人肌にて
温むはもつともよし)
手足の
凍たるも
強き
湯火にてあたゝむれば、
陽気いたれば
灼傷のごとく
腫、つひに
腐て
指をおとす、百
薬功なし。これ
我が見たる所を
記して人に
示す。