“馬前”の読み方と例文
読み方割合
ばぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まもなく、馬前ばぜんへひッ立てられてきた咲耶子さくやこをひとめ見た梅雪入道ばいせつにゅうどうは、くらの上からはッたとにらみつけて
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そでいておもてはらへば、はるかくもなかに、韓湘かんしやうあり。唯一人たゞいちにんゆきをかして何處いづこよりともなく、やがて馬前ばぜんきたる。みの紛々ふん/\として桃花たうくわてんじ、微笑びせうして一揖いちいふす。叔公をぢさんのちはと。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ゆるさんぞ通胤、おまえは千坂家の長子だ。父のおれがゆるさぬと申したら動くことならん。おれならでは留守のかためができぬからお受けしたまで、戦場ご馬前ばぜんで働くのも、留守城を
城を守る者 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)