『文章の一形式（ぶんしょうのいちけいしき）』

私は文章を書いていて、断定的な言い方をするのが甚だ気がかりの場合が多い。心理の説明なぞの場合が殊に然うで、断定的に言いきってしまうと、忽ち真実を掴み損ねたような疑いに落ちこんでしまう。そこで私は、彼はこう考えた、と書くかわりに、こう考えたよ …

著者	坂口安吾
ジャンル	文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出	「作品　第六巻第九号」1935（昭和10）年9月1日
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約10分（500文字/分）
朗読目安時間	約17分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

新（あ） 拘泥（こだ） 然（そ） 踵（きびす） 且（かつ） 於（お） 堪（た） 極（きま） 就（つい） 歪（ゆが） 斯々（かくかく） 斯様（かよう） 暢達（ちょうたつ） 曖昧（あいまい） 来（きた） 棄石（すていし） 概（おおむ） 持（も） 然（しか） 狙（ねら） 独逸（ドイツ） 益々（ますます） 稀（まれ） 萎縮（いしゅく） 襞（ひだ） 調（ととの） 闖入（ちんにゅう） 孕（はら） 信濃（しなの） 充（み） 先（ま） 具（そな） 卑怯（ひきょう） 却（かえ） 却々（なかなか） 又（また） 反撥（はんぱつ） 嗅（か） 如（ごと） 掴（つか） 寧（むし） 左様（さよう） 弥縫（びほう） 徒（いたず） 従而（したがって） 御尤（ごもっと） 忽（たちま） 惹起（じゃっき） 拘（かかわ） 挨拶（あいさつ）

題名が同じ作品

文章の一形式 （新字旧仮名）／ 坂口安吾 （著）