“拘泥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうでい77.8%
こだわ10.0%
こだ7.8%
こだわり2.2%
かうでい1.1%
かかわら1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思いながら、彼は奇妙な頬笑ほほえましさと同時に、二人がひどく愛という言葉に拘泥こうでいしているのに、ちょっと意外なものをかんじていた。
赤い手帖 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
「しかし、謝ってもらって、来たところが、あの人もいい気持はしないだろうし、貴女だって、きっと何となくそれに拘泥こだわるだろうし……」
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
百田もその事には拘泥こだわらずに、しをりさんも気持よく百田のためにというのではなく、自分自身のために愉しくつかっていた。
我が愛する詩人の伝記 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
と、何の拘泥こだわりもなく云えるはずだった。が、忠次は赤城に籠って以来、自分に対する乾児達の忠誠をしみじみ感じていた。
入れ札 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
何故内務大臣は之を禁じない——ナニ——だから貴様等は不可いかんと言ふのだ、法律などに拘泥かうでいして大事が出来るか、俺など皆な国禁を犯して維新の大業を成したものだ、早速電話で言うて
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
それで滝之助に向って、単に高田の松平家というような、一枝葉に拘泥かかわららずして、大徳川一門に向って怨恨うらみを晴らせ。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)