黒紫くろむらさき)” の例文
半ばは純白の雪に輝き、なかばは山肌の黒紫くろむらさきが沈んだ色に輝いてゐた。而してその山肌には百千の糸巻の糸をほどいて打ち垂らした様に雪がこまかに尾を引いてしづれ落ちてゐるのであつた。
木枯紀行 (新字旧仮名) / 若山牧水(著)