鹵獲品ろかくひん)” の例文
張飛、趙雲、そのほかの士卒は、みな戦場から立帰って、敵の首級や鹵獲品ろかくひんを展じて、軍功帳に登録され、その勲功いさおしを競っていた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ヨーロッパ中世における婦人は、飾りない言葉でいえば男子の闘争の鹵獲品ろかくひんとして存在したのであった。それは武力的な闘争の賭物とされたばかりでなく、道徳的な闘争の賭物ともされたのであった。
私たちの建設 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
それらの鹵獲品ろかくひんはみな先に城内へ搬入させ、漢中の張魯へは、「莫大なる戦利品を獲、かつ曹操の一陣営を占領す」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
陸遜りくそんは、多大な鹵獲品ろかくひんと、数万にのぼる降人をひきつれて、建業へかえった。孫権は自身宮門まで出て
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これはすばらしい鹵獲品ろかくひんだ。敵は狼狽ろうばいの余り、谷間へ貨車を
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そうだ、鹵獲品ろかくひんは、みなこっちの隊へ運んでこい」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)