鶯春亭おうしゅんてい)” の例文
雪之丞は、否やなく、閉場はねをまちかねて、かごに揺られて、例の根岸の、ひっそりした鶯春亭おうしゅんていの奥座敷に、広海屋の席へ出た。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
川開きの晩に根岸鶯春亭おうしゅんていあたりへ逃げて行くほどの風流は、持っていたはずであります。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
すると、三日目に、こちらから手を伸ばす必要もなく、広海屋の方から、例の鶯春亭おうしゅんていまで、出向くようにとの迎えがある。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「では、今夜は、根岸の鶯春亭おうしゅんていでまっていますほどに、ねたらすぐにまいッてくれ。乗りものを待たせて置きますぞ」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)