鶉縮緬うづらちりめん)” の例文
英也は何時いつの間にか銘仙に鶉縮緬うづらちりめんの袖の襦伴を重ねて大島の羽織を着て居た。それは皆靜のものであつた。着る人も扱ふ人も自分達でなくなつたと、深くはないが鏡子の胸に哀れは感じさせた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)