鵜殿うどの)” の例文
本堂で法要が行われたあと、客殿で茶菓が出、益村、園部両家の者が暫く対談した。益村のほうは庄司五郎左衛門と妻、鵜殿うどの久左衛門と妻。
滝口 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
住みなれた下宿の一室にゐることも厭で、鵜殿うどの新一の家へ書きかけの小説を持込み、そこで仕事をつゞけたりしてゐた。
古都 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
つたへて今に片葉に生ずるか風土の一奇事と云べしつのくに鵜殿うどののあしと同品なり
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
なお、鵜殿うどの党、何郷の党と、十にあまる熊野武族の名が、かぞえられた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
更に大高城の鵜殿うどの長照をして丸根鷲津攻撃の応援をさせる。
桶狭間合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)