鯱鉾しやちほこ)” の例文
「待ちなよ、そんな荒つぽいことをしちやならねえ。この平次を鬼のやうな人間と思ひ込んで鯱鉾しやちほこ張つてゐるんだ、丁寧に通すが宜い」
三つの丘の真中の七重の天守閣の頂には、金の鯱鉾しやちほこが朝日夕日に輝いてゐた。屋根瓦には、漆を塗り、金粉をまき散らした。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
金の鯱鉾しやちほこに、先祖代々うらみを持つた人でもあるまいに、まんざら捨てたものでもない名古屋の方言から、『おきやあせ、すかたらん』を選んで、その代表的のものとするなど
名古屋スケッチ (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
鯱鉾しやちほこさんは
極楽とんぼ (新字旧仮名) / 野口雨情(著)