頸元くびもと)” の例文
岩鼻に蹲居しゃがんでさわやかな微風に頸元くびもとを吹かれながら、持前のヒポコンデリアに似た、何か理由のわからない白日の憂愁にとらわれていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
頭は月代さかやきが広く、あお向いた頸元くびもとに小さなまげねじれて附いていて、顔は口を開いてにこやかなのは、微酔ほろよい加減で小唄こうたでもうたっているのかと思われました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)