頭領とうりょう)” の例文
するとかれらの頭領とうりょうは、なお自分の引込みを冗談でかざることを忘れなかった。かれが足を引いておじぎをしたり、接吻を投げたりすると、みんなは笑った。
「ところが、イヤな奴が一匹いる。王倫おうりんという頭領とうりょうだ。小心者で邪推ぶかくて、ちとばかりな学識などをひけらかす野郎でな。どうも、そいつが気に食わんのだ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし本格的な才人として、この同盟の頭領とうりょうとして、あきらかに腕を見せたのは、もうひとりの男だった。
「もうだめだ、表のほうは、ありのはいでるすきもねえ。昌仙しょうせんさま、昌仙さま、うまいところが見つかったから、はやく頭領とうりょうをつれてこっちへ逃げておいでなさい」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「がってんです、きっとまた頭領とうりょうのところへけあつまります」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何もございませんが、頭領とうりょうからおゆるしが参るまで」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)