ゆぎ)” の例文
それから左手をさし伸べて、あめ羽羽矢はばやゆぎを取つた。最後に両足へ力を入れて、うんと一息に立ち上ると、三本の桷を引きずりながら、雲の峰の崩れるやうに、傲然と宮の外へ揺るぎ出した。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
長六閣下は、あずちのほうへ向きなおって、ゆぎから矢を抜き出す。