霽際あがりぎわ)” の例文
霽際あがりぎわほそい雨が、白い絹糸をひらめかす。一足ひとあし縁へ出て見ると、東南の空は今真闇である。最早夕立の先手が東京に攻め寄せた頃である。二百万の人の子のあわてふためくさまが見える様だ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)