“陸奥丸”の読み方と例文
読み方割合
むつまる100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『君は何時でも其調子だ。』と苦い顔をしたが、『あれア陸奥丸むつまるです。随分汚ない船ですよ。』と胡坐の男に向いて説明する。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
陸奥丸むつまる甲板上の五時間半、青森より函館まで、秋濤しうたうおだやかなりし津軽海峡を渡りて、我も帽子も初めて大海を吹きまはる千古の劫風ごふふうを胸の奥まで吸ひぬ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)