陞叙しょうじょ)” の例文
推薦権をお持ちになる位階の陞叙しょうじょもこの人へお加えになって、なぜそんなにお急ぎになるかと思うようにずんずんと上へお進ませになるのであった。
源氏物語:44 匂宮 (新字新仮名) / 紫式部(著)
平安奠都てんとの前後から、さかんに記録に現われる神階の陞叙しょうじょなどは、失政だったと言ってよかろう。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
陛下が好意と仰せられるのは、去年尚侍になって以来、まだ勤労らしいことも積まずに、三位さんみに玉鬘を陞叙しょうじょされたことである。紫は三位の男子の制服の色であった。
源氏物語:31 真木柱 (新字新仮名) / 紫式部(著)
春期の官吏の除目じもくの際にも、この宮付きになっている人たちは当然得ねばならぬ官も得られず、宮に付与されてある権利で推薦あそばされた人々の位階の陞叙しょうじょもそのままに捨て置かれて
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)