阿剌比亜アラビヤ)” の例文
そしてアフロヂテの泡と呼ばれている、阿剌比亜アラビヤの香水のはいった石鹸を丁寧に塗りながら、……皇帝の朝の化粧は終りに近づいた。
大衆文芸作法 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
あによめの顔が泛び……友達たちの顔……その懐かしい故国への途々みちみち埃及エジプト阿剌比亜アラビヤあたりの沙漠や、ペルシャ湾印度洋の白波を、雲海遥かの下に俯瞰みおろしながら
仁王門 (新字新仮名) / 橘外男(著)
その後から武器を持った馬賊みたような警固人が、堂々と騎馬隊を作って行くので、知らない者が見ると戦争だかお茶飲みだかチョット見当が付かない。ちょうど阿剌比亜アラビヤの沙漠を渡る隊商ですね。
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)