闘諍とうじょう)” の例文
「さりながらこれは大事じゃ。山門の荒法師も手をつかねて観てもいるまい。又しても山門と三井寺の闘諍とうじょう、思えば思えば浅ましさの極みじゃ」
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
殊に日蓮聖人の「前代未聞の大闘諍とうじょう閻浮提えんぶだいに起るべし」は私の軍事研究に不動の目標を与えたのである。
戦争史大観 (新字新仮名) / 石原莞爾(著)
群集をすれば闘諍とうじょうの縁となるからということをいましめておいたが、でも法蓮房が世間の風儀に従って念仏の外の七日七日の仏事を修することにして他の人もそれに同意した。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
すなわち史家の大切にする古文書などは一通もなくても、地名が直接に過去の闘諍とうじょうを語っているのである。八王子市の隣接地に一分方いちぶかた・二分方等の地名があったのは相続の分割であった。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
次の五百年、即ち末法最初の五百年は闘諍とうじょう時代であります。この時代になると闘争が盛んになって普通の仏教の力はもうなくなってしまうと、お釈迦様が予言しています。
最終戦争論 (新字新仮名) / 石原莞爾(著)