間々ひまひま)” の例文
浪子は病の間々ひまひまに幾を相手にその人の衣を縫い、その好める品をも取りそろえつつ、裂けんとすなる胸の思いの万分一も通えかしと、名をばかくして、はるかに佐世保に送りしなり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
さて目※まどろむ間も無く朝早く目がめると、平生いつもの通り朝食あさめしの仕度にと掛ったが、その間々ひまひまにそろりそろりと雁坂越の準備よういをはじめて、重たいほどにれた我が顔の心地しさをも苦にぜず
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)