閑寂ひっそり)” の例文
外はすっかり暮れてしまって、茶の木畑や山茶花さざんかなどの木立の多い、その界隈かいわい閑寂ひっそりしていた。お島の足は惹寄ひきよせられるように、植源の方へ歩いていった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
タキシイで通る海岸の町は閑寂ひっそりしたもので、日暮れの風もしっとりとわびしかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
さながら城楼にもったように閑寂ひっそりしていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
夜更よふけの逗子の町は閑寂ひっそりしていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)