長崎高資ながさきたかすけ)” の例文
こう合槌をうったのは、以前は鎌倉の犬飼いであったが、あやまって長崎高資ながさきたかすけの犬を、自分の犬が食い殺した咎で、右の手を肘から切り取られたと、自称している老乞食であった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しかし、六波羅の評定衆に加えられ、その才はほどなく、鎌倉の執権代しっけんだい長崎高資ながさきたかすけの一族泰綱やすつなにみとめられた。そして泰綱のむすめを妻にもらった。まぎれもない彼は北条眷属けんぞくの一人であった。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)