長大息ためいき)” の例文
「あゝあゝ、しかたがねえ!」と長大息ためいきをついて、予算の半分ほどもない財布を母に渡した。清三は見かねて、金をまた二円出した。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
やがて姉の小さいいびきが聞えた。時計は一時をカンと鳴った。八畳では寝つかれぬと覚しく、おりおり高い長大息ためいき気勢けはいがする。甲武の貨物列車がすさまじい地響を立てて、この深夜をひとり通る。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
清三は長大息ためいきいた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)