“錆着”の読み方と例文
読み方割合
さびつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
部屋の内は塵ひとつ留めず、きちんと片付いた床に、古風な錆着さびつきの鉄鉢に鮮かな「つるもどき」の紅と黄がはぜていた、——心憎い手並だ。
嫁取り二代記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ちりもとめぬゆき届いた掃除である、床間には古風な錆着さびつきの鉄鉢にそなれの一枝が活けてあった、なかなかこころ憎い好みである、勘太夫はふんと鼻をならし、やおら茶碗を手に取ったが
明暗嫁問答 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)