“銭形”のいろいろな読み方と例文
旧字:錢形
読み方割合
ぜにがた75.0%
ぜにかた25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その名の御幣餅にふさわしく、こころもち平たく銭形ぜにがたに造ってくしざしにしたのを、一ずつ横にくわえて串を抜くのも、土地のものの食い方である。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
早くも悪太郎の一人は、当の敵を仕とめて竹の先に貫いて、与八の面前に差出したのは、銭形ぜにがたの怖るべき毒蛇であることを知ると、それに噛まれたという女の子を、与八はいきなり取っつかまえて
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ふと気がつくと、帰雁のつかへかけた右手の甲に、夜目にも白い雨滴が流れて、さっきの騒ぎに傘を切られた篁守人、頭からびしょぬれになって橋場の通り銭形ぜにかたのまえに立っている。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)